2.5GHz帯割り当て騒動

【キーパーソン・インタビュー】 ソフトバンク松本氏にウィルコムへの提案・KDDI批判の背景を聞く

↑これはSBMのエライ人へのインタビュー記事。

もはや、場外乱闘的な意見の飛ばしあいな感も出てきていますが。。

研究の関係で広域ブロードバンドにも足を突っ込んでいるので、疑問が出まくりな意見の述べようだったのですが、他の方から技術面での反論がきっちりと出ていました。。

緊急徹底反論 - AIR-internet-EDGE

実にきっちりと。

ただ、2点、気になるところが。

それ以前に、なぜにソフトバンクモバイル2GHz携帯とのデュアルが前提の話になっているんでしょうね。

想像ですが、現状で既にエリアを確保できている2GHz帯と共に使用できるようにすることで、早期から"ひとまず接続できるエリアが広い"端末を実現したい、というねらいがあるのではないかと。利用者へのメリットの提示としては大きいかと思います。ひとつの端末、もといひとつの契約で、都市部では速い通信ができ、さらに地方に行っても従来の3Gのスピードですが、接続はできます、と。ただ、ソフトバンクモバイルの3Gネットワークはデータのスループットがあまり出ない、と言われてますけども。

「我々が時間をかけたのは、ボーッとしていたのではありません。技術の内容や参加企業などを慎重に検討した結果であって、それをもって「ソフトバンクの方が技術力に劣る」と評価されるのは言われ無きことです。 」

ボーッとしていたではないですか。WiMAXには山ほどサブセットがあり、それこそ実験に実験を重ねてパラメータのセッティングをしなければまともに動くものはできません。特に日本は世界的にも最もヘンテコな地形分布・人口分布を持っています。日本には日本にあったサブセットが必要になり、今の時期にまだ機器間の接続試験だけで実エリアでの実証実験さえしていないと言うのは、技術的に劣ると言われても仕方がありません。

あとこの部分に関してなんですが、ソフトバンクモバイル側も実証実験はやっていたんじゃないかとも思うのですが・・・
えっと、これがソフトバンクモバイル側のプレスリリースです。

http://www.softbank.co.jp/news/release/2006/061211_0001.html
5局13セクターの設置なので、干渉に関するデータ取得や、ハンドオーバーの試験なども行ってるのでしょう。

あと、旧日本テレコム、現在ソフトバンクテレコムによって、BWAの共同実験も行われているので、このあたりのデータも吸い上げられているかもしれません。

http://www.softbanktelecom.co.jp/release/2006/jul/0720/ref.html

それぞれの実証実験からのデータを比較した上で、WiMAXを推し進めると判断したのかどうかまではわかりませんが。。


さておき、冒頭の記事のあの言い方だと叩かれるのも当然かとも思いますけどね。。特に他の企業の技術方針などに対してけなすような言い方をするのはいかがなものでしょうか。


ところで、このインタビュー記事でちょっと大きな反響を呼んでいるソフトバンクモバイル、もとい松本徹三氏ですが、Qualcommの役員、クアルコムジャパンの社長・会長と歴任されている方です。反Qualcommのために大きな盛り上がりを見せている(と自分は思ってます、、)モバイルWiMAXへの採用側に回っているのがちょっと面白いな、と思ったり。


過去のインタビューを見ると、ソフトバンクに入ってからもきっちり比較検討すべきだ、ということは述べられていたようですね。
ITmediaビジネスモバイル:「WiMAXが安くなる根拠はどこにもない」――クアルコムジャパン
番号ポータビリティー4――WiMaxの可能性:阿部重夫主筆ブログ:FACTA online